NEWCOMERS
July, 2005

Shravanam(2001)
pure music for meditative listening
Bombay S Jayashri
1 Sada Bala (Slokam)
2 Bhajeham Bhajekam
3 Keshvaya Namaha
4 Raghavam

Vocal : Bombay S Jayashri
Mridangam : Madurai T Srinovasan
Tabla : Sai
Tabla : Murali
Chitraveena : A Durga prasad
Veena: A K Devi
Vocal Support : Kanchana, Shweta,
Jaishree, Prithvi, Praveen
 大学の大先輩のインド土産としていただいたCD。
 この先輩は、一年間のインド滞在で、一段と「仙人度」が増したようだ。このCDはその証拠だ。こんなことを書くと絶対怒られるが、PCをまったく使わない人ので見られる心配はない。
 インド音楽や宗教が、60年代・70年代の音楽シーンに与えた影響は大きい。その中心にいたのがビートルズである。とりわけジョージ・ハリソンとハレ・クリシュナとの関係は有名である。“My Sweet Road”はクリシュナへの賛歌だったとか、彼の遺灰がガンジス川に流されただの、それは嘘だのと話題には事欠かない。
 しかし、私がインド音楽に興味をもったのは、ビートルズを通じてではない。以前に書いたように、レッド・ツェッペリンを通じてである。私が大好きなレッド・ツェッペリンのデビューアルバムの中の“Communication Break Down”の一曲前に入っている“Black Mountain Side”を聴いてからだ。ジミー・ペイジがアコースティック・ギターでシタール風の音を奏で、Viram Jasmiという人物がタブラを叩いている。
 その後、シタールとタブラからなるインド音楽のレコードを何枚か手に入れた。しかし、血気盛んなロック少年にはもの足らなくてすぐに聴かなくなってしまった。
 一時期「踊るマハラジャ」のような、ミュージカル好きの私からみてもいささか奇妙なインド映画が流行った時期もあったし、その音楽も聴いたが興味をひかれるものではなかった。
 このCDは久しぶりのインド音楽との出会いである。どうも宗教音楽らしい。解説は“The central quest of Indian Spirituality is to achieve the total experience of the One. Man is a spiritual traveler whose main aim, in Indian tradition, is to intuit the unity of the One”という文章から始まり、「インド哲学の形而上学的概念を表す聖なるシンボル云々」「シヴァ神に捧げられたマントラ云々」と続いている。
 聴いてみると、何とも宗教的な雰囲気に満ちている。もちろん、欧米の宗教音楽は全然違う。誤解を恐れずに言えば、音楽的表情が豊かな「経」という感じである。まさに、spiritual travelへの誘いである。

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