NEWCOMERS
February, 2006

今年最初のNEWCOMERSです
BEST(2005)
NAKASHIMA MIKA
1. AMAZING GRACE ('05)
2. STARS (new vocal '05)
3. CRECENT MOON
4. WILL
5.RESISTANCE
6.愛している
7.Love Addict
8. FIND THE WAY
9. 雪の華
10. SEVEN
11. 朧月夜〜祈り
12. LEGEND
13. 桜色舞うころ
14. GLAMOROUS SKY
 昨年末に発売された中島美嘉のベスト版である。私たちは中島美嘉が好きである。声質が好きだし、地声と裏声の往復もビブラートもブレスもいやじゃない。18歳のときの“STARS”以来ずっと注目してきた。最初はもう少し声量があればと思ったが、new voval では見事増量したように思う。

 彼女を扱ったドキュメンタリーを見たことがある。歌に対する真摯な姿勢を感じ、ますます好きになった。平気で化粧っけのない顔をさらしていたが、とてもきれいだった。

 冒頭1曲目は“AMAZING GRACE ”。1st album“TRUE”でも1曲目になっている。この曲をちゃんと歌える日本人シンガーの数は多くはないだろう。本田美奈子はその数少ない日本人シンガーの一人だった。残念なことだ。

 今回、“TRUE”の時とはちがって、綾戸智絵がプロデュースとアレンジを担当している。ますますうまくなっている。綾戸智絵が中島美嘉に惚れ込み「自分が体得した歌に関する技術と経験を、彼女に伝承したい」と語ったという。きっと、厳しいトレーニングを積み重ねた成果だろう。

 相方の印象は少しちがう。彼女は、綾戸智絵の波動を中島美嘉が受け取って、それを表現したにちがいない、という。それも一理ある。綾戸智慧の波動を受け取って、それを表現しようと一生懸命努力した、ということで折り合いをつけておこう。

 9曲目は誰でも知ってる「雪の華」。「〜そばにいれたら泣けちゃうくらい〜」という歌詞に、「見れる・食べれる」といった「ら抜き言葉」が気になるおじさんとおばさんは、少し「んっ!!」となるが、中島美嘉なので許してしまう。

 中島美嘉のバラードが好きな私たち、“SEVEN”や映画『NANA』の主題歌“GLAMOROUS SKY”みたないアップテンポな曲をはじめて聴いた時「中島美嘉じゃない」なんて言っていたものだ。しかし、このアルバム全体を聴いてみると彼女の歌の魅力の重要な要素であるということがわかった。何の違和感もなく聴いている私たちがいる。新しい発見である。

 葉加瀬太郎との共演でちょっと話題になった「朧月夜〜祈り」もいい。「菜の花畠に 入日薄れ 見わたす山の端 霞ふかし」をこんなに魅力的に歌えるなんてすごい。

 さて、その中島美嘉。アメリカ・テネシー州メンフィス市の名誉市民になった。新曲“CRY NO MORE”のレコーディングをメンフィスで行い、これが大型ハリケーン被害から再起をめざす同市の復興に一役買ったと評価されたらしい。

 年齢と経験と研鑽を重ねていく彼女を、これからも注目していくことにしよう。 私たちにきっといい歌を届け続けてくれるはずだ。


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