(楽天的である。辞書を買う前に知った好きなことわざ。しかし、「半分をもって 始めとせよ」ととらえれば、戒めと解されることわざである)
* 黒犬をお風呂に入れる
もともと黒くて、いくら洗っても白くならない。悪人が自分の罪を結局は悔い改めることができない。
「烏百度洗っても鷺にはならぬ」
* 白犬の尾を煙突に三年入れておいても白犬の尾
もって生まれて本質を変えることは出来ないこと
「鷺は洗わねどその色白し」
* 選べばうんこを選ぶ
*あまり選り好みして目の見えぬ婿をつかむ
えり好みをしているとカスを選ぶ
* 金よ玉よ
*吹けば飛び、握れば潰れはしないか
「蝶よ花よ」
子を慈しみ愛するさま
▲ハングルのことわざをのぞく(一)より
* 豆腐にも骨
「豆腐にかすがい」「糠に釘」「土に灸」などとは違う。見出しと同様のことわざには、下記のようなものがある。
*鶏卵にも骨がある
*小麦粉を売ると風が吹き、塩を売ると雨が降る
*泥棒にあう時は犬も吠えない
*運の悪い猟師は熊を捕まえても肝がない
*運の悪い人は、後ろに倒れても鼻が潰れる
最後のことわざで類推できるよう、『運の悪い人は、なにをやっても運が悪い』ということである
* おかずを食べた犬
いくらいじめられても文句を言えない立場
* 犬が糞をいやと言う
大好物である筈なのに嫌という
犬の排泄物の中には、未消化のものも含まれている。それでエサの臭いがする為、自分の出したものを食べるのだそうだ。 落語だと「饅頭こわい」。 「猫の魚辞退」とも言う。(うちの猫が目に浮かぶ。あぁ、あれは、おねだりか)
* 尻から琵琶の音がする
忙しく立ち回り休む暇もないこと
* 来てくれと招くところはないけれど行くべき所は多い
「貧乏暇なし」Poor man has no leisure. と言う訳ではないが、
そうやって、方々回って働いて、
* 股が裂けるほど貧乏だ
「赤貧洗うがごとし」 be as poor as a church mouse となる。
▲ハングルのことわざをのぞく(二)より
*雄鶏が鳴かなければ夜が明けない
意味は読んだとおり。儒教のあらわれとして、次のようなものも挙げておく。
*父に勝る子なし
*両親の言葉を聞けば寝ていて餅が出来る
*孝子孝女が出ると家が滅びる
(親が亡くなると孝行心の厚い者は三年の喪を堅く守り仕事が出来なくなったことから)
*兄ほどの弟はいない (弟は兄にはかなわない)
躾と子供に関するものを挙げる。
*可愛い子は鞭で育てる
*親が善良であってこそ孝行息子が出る (父母の品行を見て子は育つ)
*子供の前ではお冷やも飲めない
(子供は何でも真似をするから、大人は子供の前で言動に注意しなければならない)
*十指のどの指を噛んでも痛くない指はない
(いくら子供が多くても自分の子供はみんな可愛い者である)
*子供は殴るほどよく泣く (泣く子は殴るよりなだめる方がよい)
*子供は外形を産むでけで内面は産めない
(自分が産んだ子供でもその心の中は知り得ない。子供がよくない考えを抱いていても、
それは親の責任ではない。)
*親の子に対する愛はあるが、子の親に対する愛はない
(上の者は下の者を愛せるが逆は難しい。上の者は下の者の過ちを寛大に見るべきだ。)
*自分の星回りは犬にやれない
定められた運命は捨てられない、ということ。
*運命はカメに入っても避けられない
*貧しいのが私の運命だ。
*豊かに暮らすも私の運命、貧しく暮らすも私の運命
(人はみな各自の運命に従って生きている)
*幸運の潮が満ちてくるようだ
*家運が傾くと長男の嫁に髭が生える (運が傾くと異変が起こる)
*膳の前で犬が尾を振れば家運が盛んになる (子孫が多ければ一家が興る)
*夕立三兄弟
にわか雨は一時でやまず、少し間をおいて必ず三回降る
「泣きっ面に蜂」「弱り目に祟り目」 Misfortune seldom come singly.
*雪の上に霜が降る
*節目に節
*牛の糞に滑って犬の糞に鼻を突っ込んだようなものだ
*ノロジカを避けたら、トラが出てくる 「一難去ってまた一難」
*山また山 Fall from the pan into the fire.
▲ハングルのことわざをのぞく(三)より
* 金さえあれば娘の金@@でも買える
*金さえあれば鬼神も思い通りに使える というのもある
「地獄の沙汰も金次第」 Money talks.
* ただならロバでも殺して食う
ただなら・・・の項目は多い。『砒素でも食べる』『灰汁でも飲む』など
「貰うものは夏でも小袖」
*ただのものをの望むのはムーダンの亭主 というのもある
ただなら何でも手に入れようとする人のこと (ムーダン:シャーマン・巫女)
*ただのものを欲しがると額が抜けあがる
ただのものを欲しがるな と諫めてもいる
「欲深者は頭禿げ易し」という日本の諺があるそうだ
*自分は食べたくないし他人にやろうと思うと惜しい
非常にケチ
*食べたことは罪ではない
腹が減って犯した盗み食いは罪ではない
* 家が焼けても南京虫が死ぬからよい
失うものが大きくても憎くて汚いものが無くなればよい
*家を焼いて針を拾う というのもある
大きなものをなくして小さなものを惜しむ 「火事後の針拾い」
* 鼻水が付いた餅さえも奪って食べる
大人気ない、えげつない (鼻水のついた餅というのは子供の持っている餅のこと)
* 漏らしたものは糞ではないのか
これも類似項がたくさんある 『ハエの糞は・・・』『子犬の糞は・・・』
「下駄も阿弥陀も同じ木のきれ」 本質は同じだと言うこと
* 油を染みこませた革は柔らかい
賄賂で買収しておけば、万事うまくいく 「憎い鷹には餌を飼え」
*鼻の下への献上が一番だ (袖の下が一番)
* 寝ていて貰った病気
思いがけない災難
*真夜中にあう災難だ (不意の災難)
*無実のヒキガエルが石に潰された (わけもなしに、とんだ災難にあった)
▲ハングルのことわざをのぞく(四)より
* 腐った縄でトラを捕らえる
雑な策略で、偶然に大事をなしたこと
* さしあたって食べるには、干し柿が甘い
後のことはどうなろうとも、まず得になる方を選ぶ
* ツケで買うなら、牛でも屠って食べる
後のことは考えず、その場さえよければ何でもする
* 粥になろうか、飯になろうか
どうなろうと、とにかく
*粥が煮えるのか、飯が煮えるのか (何がどうなるか分からない)
*粥にも飯にもならない (どっちつかず)
* トラにくわえ去られても、気を確かに持ちさえすれば生きていられる
*天が崩れても、飛び出る穴はある
*桑田が碧海になろうとも、避ける場所はある
どんな大きな災難の中でも、生き残る望みはある Hope springs eternal.
どんな困難に直面しても簡単には諦めない、韓国人の精神力の強さがよく表されている、 との解説もあるが、楽観的なのだと思う。
もちろん、‘クェンチャナヨ’ではない人もいる
*身ごもっている子が 息子でなければ娘だ
二つのうちのどちらか一つなのにいらぬ心配をする
*腐った卵でさえ担いで城下には行けない
城壁が崩れて卵にあたるのが怖くて行けない、取り越し苦労をする人
▲ハングルのことわざをのぞく(五)より
* 面白みの湧く谷に虎が出る
「楽あれば苦あり」
*苦労の末に楽が来る 「苦あれば楽あり」
*大寒の末に陽春あり
* 桑も摘んで恋人にも会う
「一石二鳥」「一挙両得」
*梨を食べて歯を磨く
*雉を食べて卵も食べる
* 一頭の馬の背に二つの鞍を載せようか
同時に二つのことは出来ない
*兔を二羽捕まえようとして一羽も捕まえられない
「二兎を追う者は一兎をも得ず」
* 頭を煮れば耳まで煮える
一つの大きなことをすれば、それに付随している部分もひとりでに出来る
* 弓を引いて鼻水を拭く
しようとしていたことを何かのついでに片づけてしまう(行きがけの駄賃)
*オンドルの火でご飯を炊く
*餅を煮た水で糊付けする
* 陶器の甕(かめ)を割って真鍮の甕を得た
「海老で鯛を釣る」「瓜を投じて玉を得る」
*麦飯の粒で鯉を釣る A little bite catches a large fish.
* 庭で朝鮮人参を掘り当てた
「棚からぼた餅」「濡れ手で粟」
*穴蔵の中で餅
*どうした餅か
*出し抜けに蒸し餅
*転がり込んだ南瓜
* 薬屋に甘草
欠かせないもの
*暗い夜の灯
*供え物の買い物には、三種の果物
「無用の長物」 white elephant
*火のない火鉢、娘のない婿
*仕事をしない家長
*弦のない琴
*鼠を捕らぬ猫
▲ハングルのことわざをのぞく(六)より
* 振舞酒に酒習う
酒というものは、最初は人の勧めを断れず飲んで覚えるものだ
* 死んでも三杯の酒
勧める酒を一杯より飲まない人に、もっと飲めという意味で言う言葉
* 酒客が清濁を選り好みしようか
酒飲みは何でも喜ぶ
* 半杯の酒に涙が出、一杯の酒に笑いが出る
人に与えるなら、ふんだんに。でなければ、人心を失う
* 少し飲めば薬酒、多く飲めば乱酔の酒
*ふだん思っていたことが、酒によって現れる
*草むらの雉は犬が追い出し、五臓の言葉は酒が追い出す
* 粥は死んでも食べられないし、飯は忙しくて食べられない
酒が飲みたい、ということ
▲ハングルのことわざをのぞく(七)より
* 末っ子がシムルをするよう
どんぐりの背比べ
*大豆の芽が出た、小豆の芽が出た、という
*胡麻が長いとか短いとかいう
▲ハングルのことわざをのぞく(八)より
* 女の午年生まれは運勢が不吉
丙午
* 女のかかわらぬ殺人はない
「犯罪の陰に必ず女あり」
* 千丈の水の中は分かっても、女の心の中は分からぬ
「女心と秋の空」 「女の心は猫の目」
* 年頃に醜い女はいない
「鬼も十八番茶も出花」
* 女の顔は目の眼鏡
女の顔の美醜は、見る人によって違う
* 匙一束、数えられぬ人が、生計が上手だ
女子は少しぐらい愚かな方が、他のことも考えず心が平和で、家事の切り回しも上手にできる
▲ハングルのことわざをのぞく(九)より
*国王も老人をもてなす
老人をいたわりなさい
*何事も主人がなすべきことである
*草を刈るとき主人が九十九人分を刈る
他人を使ってする仕事は、責任上主人だけが苦労する
*冷たい水にも上下がある
何事にも順を踏んで行わねばならない
*眠ってこそ夢を見る
結果を得るには順序がある
*割れ目の出来た石が割れ
因果関係系
*根のない木に葉が出るか
*炒った豆から芽が出ようか
*火をたかない煙突から煙が出るものか
*種を蒔いた者が取り入れなければならない
*真竹の畑に真竹が生える
*小豆を植えたところに大豆が生える
*大牛大牛と言って馬草をやらぬ
食べ物を子供達にばかりにやって、年寄りを冷遇する
▲ハングルのことわざをのぞく(十)より
*情から怒りが出る
「親しき仲にも礼儀あり」 Familiarity breads contempt.
*情それぞれ 欠点それぞれ
情があっても欠点は見える。欠点はあっても情はうすれない
*来る情があれば 行く情がある
「魚心あれば水心」
*大便をしに行くときの心は 大便をして帰って来るときの心と異なる
「喉元過ぎれば熱さ忘れる」
自分に緊急なときは急いでするが、それを無事すませれば知らないふりをする
▲ハングルのことわざをのぞく(十一)より
*金剛山も食後の景色
「花より団子」
*サンチュにコチュジャンを欠くことが出来ようか
欠かせないもの
*ハチミツも薬だと言われたら苦い
何をするにしても、何かの役に立つと言われると、嫌なものだ
*生きている人の口に蜘蛛の巣が張ろうか
いかに暮らしが貧しくても、何とか食べていけるものだ
*口に蜘蛛の巣が張る
長い間、飢えること
*三度の食事に飢えると米を持ってくる者がある
人はいくら困窮しても飢え死にすることはない
*鬚が五尺でも食べてこそ両班だ
人間は食べることが第一だ
▲ハングルのことわざをのぞく(十二)より
*1・2月に甕が割れる
寒さは旧暦の1・2月が一番ひどい
*実になる花は3月の初めからわかる
「栴檀は双葉より芳し」
*出来の悪いキノコが3月から生える
不良なものほど早くから出回る
*食べられない草が5月にやっと出る
たいしたものでもないのにもったいをつける
*バッタも5・6月が盛り
全盛期は短い
*5・6月の夕立は牛の背を挟んでせりあう
夕立の降る区域はきわめて狭い
*5・6月の暑さには牝牛の角がもろく抜ける
暑さは陰暦の5・6月が一番ひどい
*5・6月の風邪は犬もひかない
夏に風邪をひいた人をからかう言葉
▲ハングルのことわざをのぞく(十三)より
*黄金千両が息子の教育には及ばない
親がこの残す最大の遺産は教育だ
*イバラに棘が生える
*鶏のヒナが鳳凰になれようか
*烏が鶴になれようか
*キュウリの蔓に茄子はならぬ
「蛙の子は蛙」 「ウリの蔓に茄子はならぬ」
*十指のどの指を噛んでも痛くない
いくら子供が多くても自分の子供はみんなかわいいものである
自分の持ち物は、なくして惜しくないものはない
*ドブから竜が出る
「トンビが鷹を生む」
▲ハングルのことわざをのぞく(十四)より
* のみこみが早いのは7月のコオロギのようだ
賢くて抜け目がない
* いい加減なことは7・8月のカエル
ひどく、いい加減
* のらりくらりの8月
何となく儚く過ぎる、陰暦の8月
* 舅が死ねばと手を合わせて祈ったが、11・12月には素足で水をくむときに思い出す
憎んでいた人も 亡くなると物足りなくて 思い出すときがある
「有りて厭い、亡くての偲び」
▲ハングルのことわざをのぞく(十五)より
*タバコ氏の外孫 神経の細かい人
*犬の飯にドングリ 仲間にとけ込めず孤立している人
*唾を飲んだムカデ 当然言うべきことも言えない人
*花のない蝶 何の生き甲斐もない身の上の人
*花は花でもカボチャの花 醜い女性
*箸でキムチの汁をつまんで食べようとする者 愚かで馬鹿げたことをする人
*豆腐のような肌に針の骨 ちょっとしたことで大げさに痛がる人
*雌猫の陰茎を切り取って食うような奴 どんなにあくどいことでもする人
▲ハングルのことわざをのぞく(十六)より
*わらじも自分の寸法のモノがよい
自分と同じ程度の人同士が結婚するのがよい
*ガラスと小娘はこわれやすい
娘の身持ちには十分注意すべきだ
*一晩寝ても生娘じゃない
女子は貞操を堅く守ること
*母親が半ば仲人になってこそ娘も片づけられる
母親は娘の縁談のためにいろいろ手を尽くし努力する
*娘が三人おれば門を開け放して寝る
娘が多いと結婚に金が掛かり貧しくなるので、盗人の心配もなく、戸締まりの必要もない
*花嫁の根幹は紅の下衣を着けているときに据えよと言う
嫁を仕込むには花嫁の時によく教えなければならない
*大麦三斗あったら入り婿暮らしをするものか
入り婿暮らしをすべきではない
*婿は百年の客
婿はいつまでも客のようにもてなされなければならない
*婿も半分息子
婿も息子のようにかわいい
▲ハングルのことわざをのぞく(十七)より
*馬の足が濡れてこそ幸せに暮らす
結婚式の日に雨が降ったときに縁起を担いで言う言葉
*婚姻の家で新郎をなくした
大切なものをなくしてしまった
*婚礼の当日に糞をたれた
最も注意すべき日にあいにく失敗する
*嫁をもらいに行く者がキンタマを取り外していく
一番大切なものを忘れること
*妻の悪いのは百年の仇
「悪妻は一生の不作」
*夫婦喧嘩は犬の喧嘩 ・夫婦喧嘩は刀で水を切るようなもの
「夫婦喧嘩は犬も食わない」・「夫婦喧嘩と春の雪は消えやすい」
*夫はつるべ妻は壺
つるべで水を汲み壺を満たすように 夫が外で金を儲けて家に帰り 妻はそれを仕舞って
金持ちになる 「稼ぎ男に繰り女」
▲ハングルのことわざをのぞく(十八)より
*狐のような妻、兎のような子
夫を上手く操る妻、かわいい子供
*物差しで打たれそうだ
妻に頭が上がらないような過ちを犯したときに言う言葉
*幼児の癖、夫の癖
母親が子供の面倒を見るのと同じように、妻は夫の機嫌をとらなければならない
*孝子は悪妻にしかず
いくら親孝行の息子が良いといっても、やはり自分の妻の方が何かと助けになるものだ
*醜い妻と悪い妾でも空房よりはまし
妻がいくら良くなくても、夜分には居ないより居た方がよい
*真桑瓜を捨てて南瓜を食う
美しく愛情細やかな妻を捨て、愚かで醜い妾を囲う
*目の中の棘
本妻が妾をさして言う言葉 たいそう憎くて目障りな人
▲ハングルのことわざをのぞく(十九)より
*青大将が自分のからだを褒める
自分で自分を褒めること 「自画自賛」
*霜にあった青大将
行動がのろく、気迫なく、希望をなくした人のたとえ 「青菜に塩」
*頭の黒い獣は人の恩を知らぬ
人は獣よりも他人から受けた恩を知らずに過ごすことがある
*十年の権勢なく、十日も赤い花はない
富貴栄華の久しく続かないこと
*黄色の雄牛の睾丸が落ちたら焼いて食べようと、火熨斗に火を入れて行き来する
いつ起こるか分からない僥倖を空頼みして、愚かしくうろつき廻ること
*白犬の尾を煙突に三年入れておいても白犬の尾
生まれ持った本質を変えることは出来ない
▲ハングルのことわざをのぞく(二十)より
*服が翼だ
「馬子にも衣装」「公爵にも襤褸」
*服は新しいのがよく、人は昔なじみがよい
「人と酒は古いほどいい」
*一日食事をしなかったことは分からなくても、襤褸を着ているのは分かる
たとえ貧しくても、身なりはきちんとしていなければならない
*服を着た乞食はもらって食べるが、服を脱いだ乞食はもらって食べられない
身なりをきれいにすると、人から厚遇されて容易に目的を達成できる
*衣服が足りずに偉い人はなく、衣服が足りて偉くない人なし
人がいくら偉いからといっても、貧しくて衣食に事欠くと軽蔑される
*格好付けようとして凍え死ぬ
「伊達の薄着」
▲ハングルのことわざをのぞく(二十一)より
*拳骨は近く、法は遠い
法より暴力の方が強い
*拳骨の大きいのが一番だ
腕力の強いものが上位を占める
*力を振るうより、頭を使う方がよい
力ずくより知恵
*喧嘩はやめさせ、取引は斡旋せよと言った
*話し合いは取り持ち、喧嘩はやめさせよ
悪いことはやめさせ、良いことは勧めるのがよい
▲ハングルのことわざをのぞく(二十二)より
*白玉が塵に埋もれる
立派な人材が不遇の内に暮らす
*君子は大道を行く
立派な人は無理な冒険をしない
*鬚が五尺でも、食べてこそ両班だ
人間は食べることが第一だ
*両班は水に溺れても犬かきはしない
いかに緊急な場合でも、醜い姿はみせない
*両班は凍えて死んでも籾殻の火には当たらない
どんな場合でも、自分の体面を保つことに気遣う
*大便を食べていた子犬はばれず、糠を食べていた子犬はばれる
大罪を犯した者は逃れ、小過を犯した者は罪を受ける
▲ハングルのことわざをのぞく(二十三)より
*カーギャのあとの字も知らぬ
「いろはのいの字も知らぬ」
*肉は噛んでこそ味が出、話は話してこそ味あり
話したいことや話すべきことは、しゃべってこそ効果がある
*話しかける言葉が優しければ、返る言葉も優しくなる
「売り言葉に買い言葉」
*口は歪んでいても、朱螺はまっすぐに吹け
どんなことがあっても言葉は正しく話せと言うこと
朱螺(チュラ)…朱色の漆を塗ったホラ貝の楽器
*泣かぬ子に乳をやろうか
黙っていると何も与えられない
▲ハングルのことわざをのぞく(二十四)より
*祭祀のおかげで米飯を食う
ある事を口実にして利を得る
*位牌の飾り付けをしていて、祭祀ができない
うわべのことに気をとられたあげく、肝心なことができなくなる
*念仏は上の空で、供え物にだけ気がある
本筋をはずれて瑣末なことのみに関心を示す
*ご馳走にもあずかれない人の祭祀に、お辞儀ばかり死ぬほどする
*食べられない宴会に笠だけ壊す
「骨折り損のくたびれもうけ」
▲ハングルのことわざをのぞく(二十五)より
*魂だ神だという
ムーダンが神懸かったときのようにしゃべりまくる
*ムーダンの霊神なのか
普段は元気がなくても、何かを任せると急に生き生きしている人
*ムーダンは自分の厄払いが出来ず、盲人は自分の死ぬ日を知らない
「医者の不養生」
*クッを頼まれたムーダン、供養を頼まれた僧
望みが叶って、意気揚々とする人
*クッが済んでから無駄にチャングを鳴らす
事が済んだ後で、問題を蒸しかえすこと
▲ハングルのことわざをのぞく(二十六)より
*ただのものを望むのはムーダンの亭主
ただなら何でも手に入れようとする人
*いつも来てもらうムーダンの下男のように
忙しげに行ったり来たりすること
*クッでも見て、振る舞い餅でも食べる
人のことにいたずらに干渉しないで、実利を計ること
*クッが済んだ家のようだ
騒ぎが収まって、急にしんと静まりかえること
▲ハングルのことわざをのぞく(二十七)より
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