韓流ブームに乗って(!?)韓紙工芸を習った。
韓紙は日本の和紙同様、楮から作られる紙だが、漉く際にも水を流し続ける韓国独自の流し漉きによって作られる。和紙とはその風合いが全く異なり、素朴な質感である。(私の手元にある黒韓紙はタイ国の紙とも似ているが、それよりはモコモコ感が少なく、紙の厚さにムラがあるように思う) “韓紙”は、 一年前にはネットで検索しても多くは出てこなかったが、今では「冬ソナ」のインテリアとして韓紙のランプが使われていたということでも有名になり、日本では手に入りにくかった紙も、42色もそろえて売っているサイトがあるほどになった。韓国内では、全州地方が韓紙の生産地として有名で、作品コンクールなども毎年開催されている。(ウエディングドレスなども作れる!)
韓紙工芸は代表的な手工芸で、歴史も長く、仁寺洞などのお店で売られているような小箱類は、かわいらしく日常的に使えるものが多い。韓紙工芸といっても、幾何学的な伝統模様をくり抜いて色韓紙を重ねて貼ったものや、色あわせを施したボックス、ランプ、テーブル、人形など様々である。(紙を貼る台紙は、キットになっているものもあり、和紙工芸の台紙より厚く重みがありしっかりしている。)
さて、わたしが習ったのは、黒韓紙工芸である。(目黒学園カルチャースクール:宋悦子先生) この工芸は新しいものだ。(宋先生が4年前語学留学したときに、チョン先生に教わられた工芸で、15年ぐらい前にチョン先生が考え出されたものだそうだ。1990年頃か?)
厚紙の台紙に黒韓紙をシワを寄せながら貼り付けて、漂白剤で脱色するという手法の工芸である。おもしろいのは、脱色すると白くいるが抜けるのではなく、赤褐色や黄色に変色する。古い趣がしぶい。
四角の小皿 12x12x2cm (2004.3.29 体験講習会)
カットしてある台紙をグルーガン*で止め形成し、紙粘土で型を取ったもの(雲形)を付け、黒韓紙を貼る。(貼るときに使用する糊は、小麦粉を水で溶いたもの ー 硼酸団子を作るときに使うのと同じ)黒韓紙は水分を含むと和紙より容易に裂けるので、和紙工芸のようにきっちりサイズを測って紙をカットすることがない。鋏で切った直線は、上から紙を貼るとストレートに線が出てしまうので、作業中に鋏を使うことはほとんどない。この作品の脱色は上手くいっていない。 |
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*グルーガン:銃の形をした接着用工具。ロウをスティック状にしたものを道具に差し込み、トリガーを引くと、熱されてロウが溶け2・3ミリの太さで銃口から出てくる。ロウはすぐ冷め、固まる。 | |||||||
葉っぱのお皿 18.5x14x2cm(2004.10.9 体験講習会)
一番、感動した作品。台紙はアバウトな葉の形をしたひらたいもの。その縁を、グッと指先で立ち上げて、葉先の部分などを外側にカーブさせる。当然、厚紙は崩れヒラヒラの状態になるのだが、これをグルーガンでガッチリ止め形成してしまう。後は、黒韓紙でくるんでしまえば、 O.K. 脱色も思うように色落ちし、気に入っている。 |
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筆箱 22.5x8x4cm (2005.1)
台紙を折り込んで二重にするので、とてもしっかりした出来具合。 シワは曲線にしたかったのだが、難しいとのことで断念。 |
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取っ手付きお盆 24x32x5cm (2005.3)
本当は紙粘土で型を取って、魔除けの鬼(?)の綿の模様になるはずだったのだが・・・。一番目の四角の小皿のように、紙粘土で型を取ったものの上に紙などを置いて凸凹をつけることを、レザークラフトではモデリングという。上から凸の所だけ色を付ける、韓紙工芸では色を抜く技法である。 |
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このテーマでは‘ことわざ’は覗けない。慣用句で“〜な人”を挙げておく。凄いものもあるのだが、慣用句である。
2005-04-10
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