ハングルのことわざをのぞく(三)

 本屋に行くと、習慣のように語学コーナーの前に立つ。いつもなら、25センチ位の高さで数十種類のテキストが平積みされているのだが、その日はぽっかりと四角い穴のような空間があった。そこにあるべきものは、“NHKテレビ・ハングル講座”である。『冬ソナ』のせいだ。ヨン様に会うために韓国に行こうと思い立ち、ハングルを話そうという意欲に駆られたオバサマ達のせいだ。間違いない。 

 私がハングルのテキストを手にしたのは、『冬のソナタ』に心打たれたのでもないし、主演男優ペ・ヨンジュンに惚れたからでもない。純粋に語学に興味があったからだ。正確に言えば、偉大な文字・ハングルを読んで理解したいと思ったからである。

 ことわざは、短く語呂もいい筈だ。単語を覚えるのには、日本のことわざと同じそれを知るのがよい方法のように思われた。しかし今や、意味の方に気を取られ単語など増えていないことに、うすうす気づいている。とはいえ、ことわざを調べていると、朝鮮の人々の生活・風習・ものの考え方が垣間見られておもしろい。


*雄鶏が鳴かなければ夜が明けない 

*自分の星回りは犬にやれない

*夕立三兄弟

BACK
PROVERBS
MAIN MENU
NEXT

copyright(c) ABE junko All Rights Reserved